2026年2月24日火曜日

時間は増えたのだろうか

昔より、ずっと効率はよくなった。
並ばなくていい。
探さなくていい。
待たなくていい。

洗濯も、買い物も、調べものも、
あっという間に終わる。
たしかに、使う時間は減っているはずだ。

では、その分、
時間は増えたのだろうか。

一日の長さは変わらない。
二十四時間は、昔と同じだ。

短縮されたはずの時間は、
どこへ行ったのだろう。

気づけば、空いたはずの時間を、
また別の何かで埋めている。
通知を確認し、
更新を追いかけ、
次から次へと情報を受け取る。

効率は上がった。
でも、余裕は増えただろうか。

昔は、待つ時間があった。
ぼんやりする時間があった。
何もせず、ただ考える時間があった。

今は、その隙間をすぐ埋められる。
退屈は、すぐに解消できる。

それは便利だ。
でも、退屈の中で生まれていたものは、
どこへ行ったのだろう。

時間は増えたのだろうか。
それとも、細かく分解されて、
どこかに散ってしまったのだろうか。

本当に欲しかったのは、
「速さ」ではなく、
「ゆとり」だったのかもしれない。

もし時間を取り戻す方法があるとしたら、
それは新しい機械ではなく、
何もしないと決めることなのかもしれない。

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