朝起きて、スマホを見る。
天気も、ニュースも、今日の予定も、
数秒で整う。
欲しいものはすぐ届き、
知りたいことはすぐわかる。
道に迷うことも、ほとんどない。
便利になったな、と本当に思う。
昔よりも、ずっと効率的だ。
時間も手間も、確実に減った。
でも。
何かが、少し減った気がする。
待つ時間。
迷う時間。
誰かに聞くための、ほんの少しの勇気。
遠回りをする余白や、
偶然の出会い。
予定外の発見。
そういうものが、
静かに削られている気がする。
正解はすぐ出る。
最短距離も示される。
間違いはすぐ修正できる。
それは素晴らしいことだ。
だけど、失敗の中にあった物語は、
少し薄くなったかもしれない。
便利さは、やさしい。
でも、やさしすぎると、
自分で考える時間まで奪ってしまう。
何もかも整った世界で、
ふと立ち止まる。
減ったのは、時間ではなく、
余白だったのかもしれない。
便利になったけど、何かが減った。
その正体はまだはっきりしない。
だから今日は、
少しだけ遠回りしてみようと思う。
検索を閉じて、
自分の頭で考えてみる。
もしかしたら、
減ったと思っていた何かは、
まだどこかに残っているのかもしれない。
0 件のコメント:
コメントを投稿