高速料金の料金所で、
止まらなくてよくなった。
ブレーキを踏んで、
窓を開けて、
係の人と一瞬だけ目を合わせる。
そんな流れは、
いつの間にか必要なくなっていた。
今はただ、
スピードを落とさず、
そのまま通り抜ける。
ゲートは開き、
車は止まらず、
流れは途切れない。
便利になったな、と思う。
それもかなり、
実感しやすい便利さだ。
昔は、
少し混んでいるだけで、
料金所の前に列ができた。
エンジン音と、
ブレーキランプと、
ゆっくり進む時間。
今はそれがない。
止まらない。
考える前に、
もう通過している。
楽だし、
助かっている。
それは間違いない。
ただ、
あの一瞬の停止が、
実は、
区切りになっていた気もする。
一般道から高速へ、
日常から移動へ。
今はその境目も、
とても滑らかだ。
高速道路は今日も流れて、
私は止まることなく、
次の場所へ運ばれていく。
便利になった世界は、
こうして、
止まらないことを選び続けている。
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