スマホの画面に、赤い電池マークが出た。
残り1%。
この瞬間、私は決まって背筋が伸びます。さっきまでダラダラとSNSを眺めていた人間が、急に「やるべきこと」だけを考え始めるんです。
1%の私は、びっくりするほど判断が早い
まず、動画アプリを閉じる。次に、画面の明るさを最低まで下げる。通知もいらない。
そして頭の中で、こう整理します。
- 今、絶対に送らなあかん連絡はあるか
- 帰りの電車の乗り換えは頭に入っているか
- 待ち合わせの場所は、もう一度確認したか
ここで思い出すのが、まだスマホが今ほど便利じゃなかった頃の自分です。
待ち合わせの前は、場所と時間を紙にメモしていました。駅の改札の前では「ここで待ってるで」と言って、本当にそこで待っていました。道に迷ったら、近くの人に「すみません」と声をかけていました。
1%になった途端、そのころの感覚が戻ってくるんです。
電話番号、実は覚えていない
そして、ふと気づきます。
家族の電話番号、一つも覚えてない。
昔は友達の家の番号くらい、すらすら言えたのに。今は連絡先の名前をタップするだけで済むので、数字を頭に入れる必要がなくなりました。
便利になったのは間違いありません。ただ、電池が切れる直前にだけ、その便利に預けていたものの大きさが見えてくるんですね。
切れてからのほうが、意外と楽しい
結局、スマホの電源は落ちます。
そこから先が、ちょっと不思議なんです。
- 電車の中で、ぼんやり窓の外を見る
- 周りの人の様子が目に入ってくる
- 頭の中で、考えごとが勝手に始まる
最初は落ち着かないのに、10分もすると「あれ、これも悪くないな」と思えてくる。
大阪の街を歩いていても、スマホなしだと看板や店の前の様子がやたらと目に入ります。「こんな店あったんや」という発見が、普段の何倍も多いんです。
便利と上手に付き合うために
私は電池が切れそうになるたびに、こう思うようにしています。
便利なものは、ありがたく使う。でも、全部を預けきらない。
- 大事な待ち合わせは、場所と時間を自分の頭にも入れておく
- 家族の連絡先は、せめて一つだけでも覚えておく
- モバイルバッテリーは、お守りとして持ち歩く
こうしておくだけで、1%になっても慌てずに済みます。慌てなければ、昔の自分に戻る時間を、ちょっと楽しむ余裕も生まれます。
まとめ
電池残量が1%になったとき、人は急に昔の自分に戻る。
それは不便になったからではなく、便利の裏側に、ちゃんと自分の力が残っていることを教えてくれる時間なのかもしれません。
あなたは、電池が1%になったとき、まず何をしますか?
ここまで読んで頂き、ありがとうございます
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