机の上に新しい雑貨を置いた瞬間、魔法でもかかったように整って見える……気がする。
でも、よく見ると書類は少し斜めに積まれ、ペンは1本だけ飛び出している。
それでも自分に向かって「整った」と言い聞かせる。小さな嘘でも、朝の気分は少しだけ軽くなる。
キッチンの調味料ラックも同じだ。置くだけで勝手に整うように見えるけれど、
いざ料理を始めると必ず「これどこだっけ?」と探す羽目になる。
砂糖は隣にあるのに塩を手に取ってしまったり、香辛料が倒れて「倒れる方も仕事だな」と妙に納得したりする。
洗面所の小物だって、置いただけで美しく並ぶ。
しかし鏡の前で顔を洗うと、歯ブラシが倒れ、コップが滑り、日常の小さなハプニングが容赦なく襲ってくる。
でも、それもまた生活の一部だ。
便利な雑貨たちは完璧ではない。それでも、置いた瞬間に少しだけ「整った気分」をくれる。
朝の数秒、机や棚を見て「よし、今日もなんとかなる」と思える時間は、意外と大事だ。
結局、雑貨たちは私に小さな安心と、ちょっとした笑いをくれる。
倒れる歯ブラシも、滑るコップも、少し斜めの書類も、全部ひっくるめて日常の味付け。
「整った」と思ったその瞬間、もう日常は少しだけ優しくなるのだ。
置くだけで整う雑貨たちは、私の小さなヒーローである。
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